改行コードのCRとLF (キャリッジは印字ヘッドのことではありません)

CRとLFを知っているという人もコラム的な気持ちで読んでいただけると幸いです。

テキストファイルなどの改行コード(改行を表す文字コード)にはCR(¥r)とLF(¥n)、CR+LF(¥r¥n)があります。

3つとも改行コードを表し、基本的にOSによって異なります。
WindowsではCR+LF、LinuxやMacOSXではLF、古いMac(MacOS9以前)ではCRです。
文字コードが日本語でも英語でも同じです。

改行コードOS
CR+LFWindows、MS-DOS、OS/2、CP/M、MP/M、MSX
LFUNIX系OS(FreeBSD)、Linux、Mac OS X、AIX、Xenix、BeOS、Amiga、RISC OS
CRMacOS9以前、コモドール系OS、Apple IIファミリ、OS-9

古い記事にMac(Macintosh)はCRとありますが、OSXはBSD UNIXベースなのでLFです。

このCRやLFは次のようなものです。

記号呼び名ASCIIコード
CRキャリッジリターン(Carriage Return)0D¥r
LFラインフィード(Line Feed)0A¥n

キャリッジリターンは『復帰』、ラインフィードは『行送り(改行)』を表しています。
これはタイプライターで改行するときに、紙の開始位置に印字ヘッドを合わせて(復帰)、紙を1行分送る(行送り)という動作をしていたものを、テレタイプ端末で制御文字として採用したものです。

キャリッジ(carriage)とは 『輸送機械』の意味で、語源はフランス語です。
タイプライターでは印字ヘッドではなく、紙を固定するシリンダーのほうです。

インクジェットプリンタなどのイメージでは動く部分がインクヘッド部分なので勘違いしがちですが、 初期の手動式タイプライターでは紙のほうが動きます。
印字ヘッドは複雑な機構になっているため固定されています。
このキャリッジを行の先頭に移動させて、行送りをする機構をキャリッジリターンといっていました。
手動式のものはレバーでしたが、電動になってから『Carriage Return』キーとなり、Carriageが省略されて『Return』キーとなり、 パソコンのキーボードにある『Return』キーとなっています。

タイプライターといえば有名なオーケストラ曲にルロイ・アンダーソン『タイプライター』がありますが、タイプライターの『チン』という音は行の終わり付近をお知らせする音です。
複数の紙をタイプライターにセットすることがありますが、次の紙を給紙するためではなくキャリッジが痛まないように厚みを持たせるためです。

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